大体どのコンビニ店舗でも、「スタッフ募集!」のポスターが貼られていますよね。
学生からフリーター、主婦まで、様々な層のスタッフがいるコンビニバイト。
一度はやったことがある、という方も多いかもしれませんね。
でも、度々ニュースでも取り上げられるほど、その労働環境は過酷だと言われています。
その理由は、レジ・在庫管理と陳列、掃除、調理と、業務内容があまりに多いためです。
僅かな人員でそれらをこなさなくてはならず、一人にかかる比重が大きくなる傾向にあるんですね。
ここではそんなコンビニバイトについて、経験者20人にアンケート調査を実施しました。
コンビニバイトのここがきつい、つらい、しんどいをまとめて解説していきます。
改めて、コンビニバイトの業務内容とは?これ一人で全部こなさないといけない!?
「コンビニのバイト」といっても、なんだかイメージが湧かない人も多いかもしれません。
冒頭でも少し触れましたが、改めてその業務内容を確認してみましょう。
- レジ業務全般
- 接客
- 掃除
- 品物補充
- 廃棄管理
- 店内清掃
- 商品検品
- 仮点検
- 本点検
- おでんとフライヤーの調理
- 新人育成
こうして見ると、計り知れない業務量ですよね。
実際のコンビニバイトを経験した方は、どのように仕事を覚えていったのでしょうか。

数ヶ月すると性格や希望収入等に合わせて徐々に店内の掃除や納品・商品登録を任されるようになります。
勤続中に積極的にコミュニケーションをとりある程度自分の事を話すと信用されますが、円滑さを優先するあまりうっかりミスをするとかなり大変です。
常に色々なお客様の目の前で金銭や食べ物を扱うので、正確な作業の為に細心の注意をはらう事が多かったように思います。(25歳男性)
アンケートに回答してくれた多くの人が、「最初のうちはレジ打ちが中心」、と回答しました。
レジ業務、接客に慣れてくると、商品管理や廃棄、発注作業も任せられるようになります。
コンビニ店内は狭いことが多く、常にお客さんの目にさらされていることを意識する必要もあります。
そういう意味ではプレッシャーの大きい仕事のひとつ、と言えるかもしれませんね。
ここがきついよコンビニバイト。20人に聞く一番大変だったこととは?
それでは、コンビニバイトの「ここがきつい!」という点を聞いてみた結果を見ていきましょう。
なかでも、特に多かった意見は次の5つです。
- 人員の少なさが呼ぶ「接客の大変さ」
- 忙殺されるレジ業務。行列ができるとイライラ
- タバコの銘柄がさっぱり覚えられない!
- 深夜の客層がひどすぎる
- 掃除、ゴミの処分がつらすぎる…
接客・クレーム対応が大変!人員が少ないと休むこともできない
まず心配なのは、「一度にシフトに入る人数の少なさ」です。
大型店舗ならまだしも、小規模の店舗の場合は2人以下で店を回すこともしばしばあります。
トラブルやクレーム対応、休みにくさなど、様々な弊害が巻き起こっています。

コンビニは基本2人で入るので、ベテランの先輩がいてくれたら良いのですが、日の浅い者同士で任されることもあってとても不安でした。
一度問題が起きたときに、店長に電話したことがあるのですが、その間ずっとお客さんを待たせることになってしまって大変でした。(23歳女性)
レジ業務がとにかくキツイ…行列ができると焦ってしまう
多かった意見のひとつに、「レジ業務で焦ってしまう」というものがありました。
コンビニのレジってスーパーほど多くありませんが、できることは多いですよね。
ひとりの客が原因で大行列をつくり、それが他の客のイライラを誘ってしまうことが多いとのこと。

レジの扱いは他のアルバイトで経験済みでしたのですぐに慣れましたが、問題なのは一部の難しいお客様です。
タバコを銘柄や番号ではなくいつものをくれと注文される方、レジが混雑していると激昂してしまう酔った方、店員にしつこく話し掛けてくる方などが、入れ替わり立ち替わり来店されます。
特に私の勤務していた店舗が都心方面だったこともあり、ピーク時間帯はとてつもない忙しさでした。(29歳女性)
タバコの銘柄が覚えられない…慣れないうちはからかわれてしまうことも
コンビニバイトで最もきついと言われるのが、この「タバコの銘柄を覚えること」です。
タバコを吸う方は「いつもの」とか、銘柄の名前で店員に申し付けることがあります。
慣れないうちは全くわからず、お客さんを怒らせてしまうことになるようです…。

基本コンビニに来るお客様は待たせるとイライラ感を全面的に出します。
タバコも吸わなかったので銘柄で言われてもわかりません!
あまりに探せないと声を荒げる方もいました。
メンタル的にやられました。(28歳男性)
深夜・夜勤のシフトで人が絡んでくるとうんざり!なかにはとんでもない客も
また、深夜のシフト勤務は昼間よりも大変です。
昼間とは客層が一変し、酔っぱらいやガラの悪い客が増える傾向にあります。
暇なことも多いだけに、酔っぱらいに絡まれて仕事ができないことも多いのだとか…。

こちらが話しても会話が成り立たないですし、トイレに嘔吐物を撒き散らかしてそのまま寝てしまったりという経験があったのでしんどかったです。(25歳男性)
ゴミやトイレ掃除も複雑…他の業務に圧迫されてできないことも
意外と大変なのが、ゴミやトイレ掃除も自分たちでやらなければいけないこと。
店舗や立地によりますが、マナーの悪い方が多いところでは特につらい業務のひとつです。

綺麗好きの私からしたら他人の汚い物の処理を行うのはかなり抵抗がありました。
「いつも綺麗にお使いになってくれてありがとうございます」という張り紙は貼っているのですが、あまり効果は無かったですね。(31歳女性)
ここまでのまとめ…仕事量の多さと客層のバラつきがメンタルを弱らせる
実際の経験者の声を聞いてみると、「とにかく大変そう」以外の感想がありません…。
最も身近にある24時間営業の販売店舗、スタッフの入れ替わりが激しい理由もわかりますね。
立地条件や時間帯、都心に近いかどうかでも、その忙しさは大きく変動するようです。
特に「タバコの銘柄」に関しては多くの人がつらかった、という意見を寄せてくれました。
なかには、「まるで人間だと思われていなかった」という悲しい声もあります。
つらいことだけではないとはいえ、一歩踏み出すには検討の余地が多すぎる職種ですね。
でもこういうところは魅力的。コンビニバイトとちょっと嬉しいイイところ
それでは逆に、「コンビニバイトのここがいい」というところはどんなところでしょうか。
同じ20人にアンケート調査を行ってみたところ、意外な回答が得られたので紹介します。
- 常連のお客さんに話しかけてもらえる嬉しさ
- 廃棄弁当がもらえることもある!
- 接客を含め、覚えた仕事を他の職種でも活かせることが多い
一番はやっぱり「人と会う仕事」であること。ちょっとした感謝がうれしい
特に多かった意見が、「お客さんから声をかけてもらえること」でした。
なかにはその場で差し入れをもらったり、励ましの言葉をもらった方も多いようです。

毎日顔を合わせる人などは気分的には友達感覚です。
金銭と商品のやり取りだけのようですが優しい人はいっぱいいて、ありがとう、頑張ってるねと声をかけてくれたり、面白いことを話して笑わせていくお客さんも結構います。
都会の暮らしでもさみしくならないのでコンビニの仕事は大好きです。(36歳女性)
廃棄のお弁当がもらえることもある。一人暮らしには最適なバイトかも?
コンビニによっては、廃棄する弁当をもらえることがあるようです。
一人暮らしの方なら食費を浮かせることもできそうですね!

独り暮らしをしている学生さんに取っては非常にありがたいのではないでしょうか。
また、売れ残った商品を安く買わせてもらえる場合もあります。(28歳男性)
覚える仕事は多いけど、そのぶんできることが増えていく!
コンビニの仕事は業務量さえ多いものの、そのぶんたくさんのことができる、という見方もできます。
また接客力を鍛えるにはもってこいの場所です。
「コンビニのバイトさえできれば、他の接客で怖いものなし」と言われるレベルにもなれます!

レジ操作、清掃、簡単な調理、発注等。
試験を受ければ時給が上がる。
自分がお客の時に店員の気持ちが分かるので、他人に対して丁寧に接することが出来るようになる。
店員に対して丁寧に接することが出来る人は、魅力的で恋愛でも有利である。
ストレスは溜まるけどコンビニバイトを経験すれば、他の仕事も大して苦痛に感じない。(30歳男性)
まとめ:コンビニバイトができればどんな仕事も怖くない!
よく、「この仕事に比べたらコンビニバイトなんて…」という人がいますよね。
そんな方にこそ、コンビニバイトの仕事の多さややりがいを知ってほしいと改めて感じる結果になりました。
やるべき仕事が多く、人員も少ないバイトだからこそ大変な面が多いんです。
大変な思いをしてストレスを溜めて、すぐ辞めてしまう方も少なくない職種ではあります。
しかし裏を返せば、コンビニバイトができれば、どんな接客業も怖くない!ということ。
現に「大変だけどこのバイトが大好き!」という意見もあり、天職にしている方も多いようです。
なかなかつらいことも多いコンビニバイトですが、接客のプロを目指すならまずしておいたほうがいい職種だと言えるでしょう。