本屋のアルバイトについて、辛そうだという印象をお持ちの方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
本屋に行ってアルバイトの方の働きぶりを見ると、接客の際は笑顔で、陳列等を行っているときは実に淡々と業務を進めている姿を見るのも少なくはないでしょう。
しかし実際の声を聴くと、実は本屋のアルバイトは大変だ・厳しいといった声も多数あります。
ここでは本屋アルバイトについて、経験者20人にアンケート調査を実施しました。
この内容を元に、本屋バイトのどんなところがきつい、つらい、しんどいのかを具体的にお話ししたいと思います。
実は色々な業務がある!?本屋バイトにはどのような仕事があるのか?
本屋のバイトは文字通り、あらゆる場所を本屋するのがお仕事です。
まずは少しでも仕事をイメージしてもらいたいと思います。
どういった業務があるのかについて見てみましょう。
- 商品搬入
- 雑誌の品出し
- 書籍の検品・シュリンク
- レジ(締め作業含)
- 接客
- 清掃作業
- 返品作業
- 本探し・取り寄せの手続き
- 本のカバー折り
- POP作成
- 本の整理と本の入れ替え
- 入荷連絡
- 図書券の販売・ギフト包装
- 在庫確認・発注
- 定期購読者向けの配達
上記の業務一覧を見ると、大半はみなさんのイメージ通りの業務内容と言っていいでしょう。
接客からフロアーの掃除、本の発注、本の入れ替え、包装といった非常に多岐にわたる業務があります。
一見すると辛そう、大変そうといった作業内容はあまりみられませんね。
ではどんな点がつらいのか、次に経験者の声を聴いてみたいと思います。
とにかく体力仕事なのに知識が求められることも多い!?本屋バイト。20人に聞く一番大変だったことは?
それでは、本屋バイトの「ここがきつい!」という点を聞いてみた結果を見ていきましょう。
実はすべてのアルバイト経験者が大変だと言っているのは大きく4点です。
- 力仕事がとにかく多い
- 手が荒れる
- 単調な作業も多い
- お客さんから本の知識を求められる
それでは、以下でそれぞれ詳細に説明したいと思います。
力仕事がとにかく多い
本1冊を持って重たいと感じる方はいないでしょう。
しかし1回に本を何冊も運ぶと、本当に重たいです。
それを毎日繰り返すので、腰に負担がくる、重労働だという声も非常に多くあります。

実際に立った状態で机の上にある本を2から3冊持つ分には、それほど感じないのですが、紙の束になると重いです。
それと中かがみで本を持って持ち上げたりすると、とても重く感じ腰を痛めてしまう人が多いです。
普通の状態で中かがみだとそうでもないのですが本を持つと意外と腰を痛めます。 (40歳 男性)
手が荒れる
本屋に行くと、立ち読みを防ぐ、品質劣化防ぐためにビニール・プラスチックの包装がされているケースが多いですよね。
この包装を「シュリンク包装」というのですが、アルバイトの方が1冊1冊「シュリンク包装」を行います。
紙をずっと触って作業を続けていると手が荒れたという経験もある方もいらっしゃるかと思いますが、「シュリンク包装」を続けていると手が荒れてきます。
その他にも本が紙でできていることに加え、段ボールを扱うことも多いため手が荒れる状況が多いのです。

紙で作る傷は痛いので毎日傷だらけでした。
重い物を持つときは軍手をしていましたが、細かい紐かけや袋詰めは素手でなくてはできなかったので手がボロボロになりました。(35歳 女性)
単調な作業も多い
本屋のバイトは、本を陳列し続ける、精算の際購入してもらった本にブックカバーをかけ続ける、検品をし続けるといった単調な作業が多いという側面もあります。
とはいえ、時間が限られるため短時間で集中して作業を行わなければならないということも少なくありません。
集中力を保ちながら仕事を進めていくのが大変です。

同じ作業を淡々とこなすだけなので、気がおかしくなったりします。
しかし冊数が多くても、少なくてもだめなので、集中してしなければなりません。
ときどき本で指を切ったりするのでそれも辛かったです。(25歳 女性)
お客さんから本の知識を求められる
特に大規模な本屋にその傾向が強いのですが、本屋に行けば、非常に数多くの本が置かれています。
置かれていない本も数多く存在しています。
アルバイトとはいえ本屋で働いている以上、探している本のタイトル、おすすめの本、お客さんのイメージに合った本探しなど、あらゆることを聞かれるケースも多いです。
そのため、本に関する知識もつけなければならないという点で大変です。

多種多様なお客さんがいらっしゃるので、幅広いジャンルにアンテナを張っていないと、書店員なのにこんなことも知らないのかと言われてしまいます。
ファッションから男性向けのホビー雑誌、経済誌、文芸誌、週刊誌など、広い知識を身につけるのが大変でした。(25歳女性)
このように本屋のアルバイトは力仕事がありますし、包装・検品などの紙に触れながらの手作業も多いです。
しかも単調な作業が多く、知識も求められるため、忍耐力と知識双方を問われるアルバイトとなります。
そのため、イメージと違ったから辞めるという方も多いです。
しかし、その一方で本屋のアルバイトにやりがいを感じ、継続して勤務されている方もいらっしゃいます。
本好きにはたまらない!?本屋バイトの魅力的なところ
それでは逆に、「本屋バイトのここがいい」というところはどんなところでしょうか。
同じ20人にアンケート調査を行ってみたところ、以下の3点が挙げられました。
- 色んな本について知ることができるし、社割で本が買える
- 体力がついた
- お客さんとの距離が近くなる・感謝の声をもらうことができる
色んな本について知ることができるし、社割で本が買える
本屋のアルバイトは何といっても常に最新の書籍の情報がいうのは魅力です。
しかも社割で本が買えるケースが大半なので、最新の欲しい本を安くで買えるところに魅力を感じている方が多くいらっしゃいます。

話題に事欠かないという事と、本を読みたいと思ったとき、どの本を読むかの参考になる事です。
また、本を買う時に割引が効く事です。(40歳男性)
体力がついた
本屋のアルバイトは、本を運ぶ作業など体力勝負のお仕事も多くあります。
確かに、腰を痛めたりと体を酷使する場面も多いのですが、体力面だけで言えば、運送業や現場系のアルバイトと比較すればまだマシです。
普段体を鍛えていない人においては、よい経験をしたと考えている方も多いです。

4年間バイトをしていて体力はついたと思います。(27歳 女性)
お客さんとの距離が近くなる・感謝の声をもらうことができる
本屋のアルバイトはいろいろ力仕事がある、手の荒れる作業もあると言いましたが。やはり接客業です。
お客さんが困ったことに対し、対応するなどとした対応をすることでお客さんが自分のことを頼ってくれたり、感謝の声をいただけたりすることはやはりやりがいです。

探し物をして売り場をウロチョロしていると例によってお客さんにつかまってしまったのですが、そのお客さんがとても品のいいおばあさんでした。
いつものようにパパっと答えてサッとその場を去る気にはならず、社員の人に聞いたり、端末機で調べたり悪戦苦闘の末やっとのことで目的の本を探し当てることが出来ました。
とても喜んで帰っていったのですがその2~3日後に店長宛に「良い店員さんに親切にしてもらった」という内容のハガキが届きました。(58歳 男性)
まとめ:本屋バイトは、大変だけど本好きにはたまらないアルバイトです
このように本屋のアルバイトは、見た目と違い、力仕事が多いです。
しかも、単調な作業が多く、紙を扱うアルバイトなので手が荒れるといったことも少なくありません。
非常にキツイアルバイトと言えます。
しかし最新の本に常に触れられますし、社割で安く本が買えるのは何より魅力です。
また自分の仕事をお客さんに喜んでもらえるということも多く、非常にやりがいがあるアルバイトでもあります。
本が好きな方、接客のアルバイトをしながら体を動かしたい方にはぜひ本屋バイトに挑戦して頂きたいです。