世の中に星の数ほどあるアルバイト。
その多くが健全で常識的で、法に則った営業をしている…とは限りませんよね。
なかには「ブラックバイト」と呼ばれる、非道な労働を強いているところも少なくありません。
特に、まだ労働について詳しくない学生をターゲットにしたブラックバイトが後を絶ちません。
「いまのバイトがすごくつらいんだけど、もしかしてブラックかも…?」
そんな不安がある人は、無理に働き続ける必要はありません。
ここでは、そんなブラックバイトの特徴を解説していきます。
少しでも当てはまるな、と感じたら、自分の身を守ることに専念してください。
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こんな状態は間違いなくブラックバイト!無理して働かなくても大丈夫
「ブラックバイト」というと、どんなイメージを持つでしょうか。
真っ先に思いつくのは長時間労働や罰金、残業代が出ないなどの劣悪な環境ですよね。
しかし、当たり前だと思っていることが、実はブラックだった…という事例もあります。
ここではよくあるブラックバイトの一例や、意外な隠しブラックを紹介していきましょう。
働きすぎ!?長時間労働と残業編
近年大きな社会問題として取り上げられる「過労死」と「長時間労働」、そして「サビ残」。
一見正社員だけのもののように思えますが、アルバイトも例外ではありません。
アルバイトも労働基準法ではれっきとした「労働者」の一員であるからです。
まずはこうした「働きすぎ」に関するブラックバイトの事例を見てみましょう。
よくある事例 | 本当は… |
ノルマがあり、定時で帰れない | 定時で帰るか、残業代の請求ができる |
残業代が出ない | 請求可能。出退勤時間をメモ |
緊急で呼ばれる | 契約以上の出勤なら断ることができる |
休憩時間がない | 6時間超~8時間以内は45分 8時間超の場合は1時間の休憩が義務 |
アルバイトでも条件を満たせば有給休暇はとれます!
紹介した通り、「アルバイト」も「正社員」も、法のくくりでは「労働者」です。
労働基準法では、以下の条件を満たせば有給休暇を取ることが認められます。
- 雇用された日から6ヶ月が経過したこと
- シフトに入った日のうち8割以上出勤したこと
もちろん正社員とアルバイトでは有給休暇の日数は異なります。
しかし、有給休暇が取れなければそれは違法です。
雇用主に相談して「バイトだからない」と言われたら、すかさず法律の話を持ち出してください。
それで面倒がられるようであれば、然るべき機関に相談することも検討してください。
あなたが辞めても大丈夫。人手不足は雇用主の責任です
急な発熱などでバイトを休むとき、こんなことを言われたことはありませんか?
- 「無理してでも来ないなんて社会人失格」
- 「出られないのはいいけど代わりの人を探せ」
実は、労働者に出勤を強制することも、代わりの人の手配の強制も、どちらも違法行為なんです。
無理をして働く必要はありませんし、きちんと休ませてもらえるバイト先は増えています。
それでも、自分がいなくなったら職場が回らない、と考える真面目な人も多いと思います。
しかしそれは職場に人が足りていないのに、業務量だけが増えている典型的な人員不足です。
人員不足の解消は雇用主が行うべきであり、労働者であるあなたが負担すべきことではありません。
参考:労働基準法
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なんか給料少なくない?働いた分もらえてない編
続いて、給料に関するブラックな事例です。
残業代が出ないのも問題ですが、そもそも給料がきちんと貰えないという酷いバイトもあります。
よく、「ノルマが達成できないなら罰金」「皿を割ったから弁償」などというケースがありますよね。
実はこれらも雇用側で賠償し、成果が上がるよう取り組まなければならないものです。
よって給与から勝手に罰金を天引きしたり、減給することは決して許されません。
よくある事例 | 本当は… |
商品の弁償をさせられる | 店側が賠償責任を負う |
罰金や給与の天引きがある | 違法行為。請求可能 |
給与明細がもらえない | 違法行為 |
売れ残りを購入させられる | 労働者は店側にお金を払う必要はない |
タイムカードの改竄 | 労働基準法違反。請求可能 |
時給が最低賃金以下 | 未払賃金の請求ができる |
働きぶりを見て時給を決める!?面接時の応対は要注意
特に「働きぶりや能力を見てから時給を決める」という雇用主には要注意です。
求人広告に高い時給が書いてあるのに、実際と全く異なる時給を提示されることがあります。
こういったケースでは「できるだけ安く労働させたい」という思惑が見え透いていますよね…。
不安な方は面接時に、時給はどの程度になるか、ハッキリと聞いておきましょう。
曖昧な返答をされたり、高圧的な態度を取られたら、そこで働く必要はありません。
労働時間は1分単位で計算。切り捨ては違法です
「うちでは15分単位で時給が発生するから~」と言われたことのある人も多いと思います。
実は労働時間と給与は1分単位で計算しなければなりません。
特に残業時間は切り捨てられてしまうことが多く、未払い分は請求することができます。
準備時間も時給に換算。タイムカードを押すタイミングは店舗についてすぐ!
朝早く出勤して、着替えや掃除を済ませてからタイムカードを押していませんか?
実は、雇用側に義務付けられた店舗の準備時間にも、ちゃんと時給が発生します。
タイムカードを押すタイミングは朝出勤してすぐ!です。
社員と上司がひどすぎる。怒鳴られっぱなし編
お客さんの前で怒鳴り散らす上司、いますよね。
基本的にお客さんも嫌がるものなので、筆者はあの謎の罵声に不利益しか感じません。
常にイライラしたような態度でいる上司、社員にはパワハラだと突き付けてやりましょう。
暴力をふるわれる、怒鳴られる…すぐ辞めたい時には退職届を出そう
退職する場合、法律では2週間前には勤務先に辞める意志を伝えなければいけません。
でも、「今辞めてもらっては困る」など、勤務先の都合で好き勝手されてはたまりませんよね。
労働基準監督署などに相談することもできますが、早期の解決が見込めないこともあります。
一刻も早く辞めたい時には、「退職届」を勤務先にFAXし、あとは欠勤しましょう。
退職届に記す退職日も、2週間後とすればOKです。
強引な手段かもしれませんが、自分の身の安全を第一に考えるのは当然のことです。
また、それまでの給与の未払いや、損害賠償請求も違法行為です。
酷い場合には然るべき機関に相談したのち、法的措置を取ってもらうこともできます。
こんなバイトはブラックになりやすい!?人員不足に要注意
しかし、どんなバイトであっても外側だけでは「ブラックだ」と見抜くのは難しいものです。
事前に働きたい店舗に足を運んだり、店員の様子を入念にチェックする必要があります。
また、名の知れた大型店舗だからといって、ホワイトであるとは限りません。
それでは、どんなところに注意してバイトを選べば良いのでしょうか。
こんなバイトはブラックかも?常に求人広告が出ている会社
それでは、ブラックになりやすいアルバイトの特徴を見ていきましょう。
常に人員不足が見て取れる
長くアルバイト探しを続けている人は、求人広告がよく出ている会社も把握していると思います。
それはスーパーであったり、コンビニだったり、個人医院であったり…。
常に募集が出ているということは、何らかの理由で離職率が高くなっている、ということです。
また大量募集なのに店舗が小さい場合、一度に入る人員が少ないことも考えられますよね。
結果として一人あたりの業務量が増える、職員に問題があるなどのケースが多くあります。
このように、常に人不足が見て取れるアルバイトに応募するのは避けたほうが良いでしょう。
面接時にハッキリしたことを言われない
業務内容や給与形態、シフト入りの時間などを曖昧にする会社は少なくありません。
特に学生の場合、労働について大した知見がないと思われていることがあります。
面接時にはなかなか聞きづらいかもしれませんが、ハッキリさせておくに越したことはないのです。
きちんと聞いてもはぐらかされるような会社では、労働者に考慮した制度があるとは思えません。
面接は本当に緊張しますが、きちんと聞くことはまとめて、落ち着いて尋ねられるようにしましょう。
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他の従業員に怒鳴ったり、困らせたりする様子がある
ここでは、筆者のとある飲食店での実体験を例にして紹介しましょう。
それは友人と一緒においしいご飯を楽しんでいた時のこと。
ちょうど壁を挟んで向こうにいた店員が困ったような素振りで、先輩店員に尋ねていました。
- 「すみません、名札を忘れてしまったのですがどうすればいいでしょうか?」
- 「え?じゃあ働けないね。どうするの?」
- 「え…」
- 「だから働けないじゃん、奥行っとけよ」
皆さんは、こんな会話が客の前で行われるようなところで働きたいと思うでしょうか?
確かに名札を忘れてしまった店員が悪いのかもしれません。
しかし、誰でもやってしまいがちなミスに、先輩が優しく対応できるかどうか、は大きな焦点ですよね。
- 「代わりに紙に名前を書いて入れておいて」
- 「とりあえずそのまま対応してね」
このような違った対応もできたはずです。
結局その店員は何も言い返せないまま、辛そうにキッチンの奥へと入っていきました。
こういった小さな事件の積み重ねこそ、ブラックバイトの典型例なのかもしれませんね。
まとめ:大きなトラウマになってしまう前に。心身の健康を第一に考えて行動しよう
近年学生をこき使う雇用主が増え、大きなトラウマを抱えて社会に出る若者が多くなっています。
絶対に失敗できないという緊張がストレスを生み、心の病気となって現れることも少なくありません。
そしてその原因が過去のアルバイト経験に紐付いている、ということも過言ではないのです。
もちろんアルバイトで得られるものは辛い経験だけではありません。
ですが同時に、大きなトラウマを抱えてしまうこともあります。
いままさにブラックバイトをしている、という方は、まず自分の心身の健康を取り戻してください。
一人暮らしの人も、そうでない方も、追い込まれないうちに対処してください。
労働者の相談先は日に当たらないだけで、実はたくさん用意されています。
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