コラム

【学歴社会】高学歴貧困の原因は家庭環境?理解から始まる貧しさの考え方

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高学歴貧困はなぜ起こる?

「高学歴貧困」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

東大、京大…名だたる大学を卒業しているのに、貧困に追い込まれてしまう人々を指します。

こうした貧困は男性だけでなく、子どものいるシングルマザーや一人暮らし女性を苦しめています。

 

原因は不正規雇用の拡大だけではありません。

例えば、パワハラ・モラハラなどで心身を追い込まれてしまい、病気を発症してしまうこと。

例えば、家庭事情に問題があり、収入がたったひとり分しかない中で、家族を養わなければならないこと。

 

日本ではこうした貧困が目に見えず、批判の対象となってしまいがちです。

「こうでないなら貧困ではない」「フィクションだ」と言う的はずれな言葉は、貧困に陥っている人たちをさらに追い込んでしまうだけです。

 

ここでは「高学歴貧困」について、その一端を紐解いてみましょう。

 

高学歴貧困とは?「高学歴だからこそ」陥ってしまう貧しさには家庭の理由が大きい

高学歴だからこその偏見がある

ニュースサイト「東洋経済オンライン」では、貧困に喘ぐ女性の現実として、2016年から連載記事が続いています。

参考:http://toyokeizai.net/category/hinkon

記事内容は惨憺たるもので、「風俗」「シングルマザー」「売春」「介護」などの言葉がよく現れます。

なかでも特筆すべきは、「高学歴な女性が貧困に陥っている」という状況が多いことです。

 

ほとんどが「家庭の事情」。自分以外働ける人がいない状況が心を病む

なぜこうした高学歴の女性が貧困に陥るのか、原因はいくつか挙げられます。

  • 親の世代や地域による固定化された貧困によるもの
  • 勤務先のハラスメントによる失職
  • 生活費や学費が足りないのに、相談窓口が相手にしてくれないこと
  • 本人のうつ病、総合失調症、不眠症など心身の病
  • 離婚、DVなどの家庭の事情
  • より高い賃金を求めるための風俗
  • 自己嫌悪による症状の悪化…

 

貧困に陥るきっかけはどこにでもあります。

例えば「上司からの叱責」「怒鳴り声」「家族の病気」「浮気や不倫の発覚」。

それまで積み重ねてきたストレスや病が一気に暴発してしまうのは、本当に些細な出来事からです。

こうした原因がいっぺんに重なり、サイクルとなってしまうことで貧困に陥ってしまうのです。

 

仕事をしようと思っても、高学歴だからこそ面接で…

でも、「高学歴なら仕事は選ばなければいくらでもある」と考える方も多いですよね。

例えばあなたの職場に、新しい人員として「4年間働けなかったけど、名門大学卒業」の方が来たとしたら、どんな疑問を抱くでしょうか。

 

「こんなにいい大学を出ているのに、4年もどうしていたの?」

「学歴はすごいのに、そんなに仕事がなかったの?」

 

思わずそんなことを尋ねてしまいそうにならないでしょうか。

実はこれこそが「高学歴貧困」を生み出している原因のひとつでもあります。

昔はあんなにできていたのに、もっと勉強したいのに、仕事もしたい、お金も稼ぎたいのに…。

様々なプライドや葛藤に苛まれながら就活し、面接で言われるこの言葉に落ち込んでしまう方は少なくありません。

病気をはじめ、家庭の事情や前職でのハラスメントなど、面接で不利になってしまいそうなことを口にするわけにもいきません。

結果として就職先を決めることが難しく、介護職に進んでいく女性が圧倒的に多くなります。

 

借金の連帯保証や介護職の厳しさでさらに貧困は悪化する

家庭の事情や借金…原因は一つだけじゃない

こうした貧困に悩む人たちに共通していることとして、「介護」「借金」などというワードがあります。

  • 高い理想と志があったから、介護職の厳しさを知らずに就職してしまった
  • 高学歴だからこそ、闇金を知らなかった

高学歴の方は志が高く、真面目で善意ある方が圧倒的に多いです。

だからこそ「人の役に立てる介護職」は、正規雇用としても魅力的に映ります。

しかし介護職の現場は厳しく、労働環境も過酷で、ハラスメントが横行する現場。

もちろん職場環境にも依存しますが、原因として「介護職」を挙げる方はあまりにも多くなっています。

賃金も安く、労働時間も長い職ですが、非正規雇用では生活がままならない。

正規雇用してもらえるのは介護職だけ…という矛盾から、体を壊してしまうのです。

 

日本には「ワーキングプア」が多すぎる?働いているのに生活できない人々

こうした貧困に陥っている人々は、多くは生活保護の受給を受けています。

心身の病気や重篤な症状で、部屋から一歩も出歩けない、という人も少なくありません。

 

しかしなんとか収入を得なければ、と働いているにも関わらず、生活がままならない方が増えています。

例えば上京して大学で勉強したいのに、学費や生活費をすべて自分で賄おうとすると、バイトだけではとても足りません。

結果的に風俗や売春など、「夜の仕事」をしなければならない状況になる学生が爆発的に増えています。

しかし、そうした人々に対する世間のコメントは、あまりにも辛辣です。

  • 「家賃○万円以上は甘えだ」
  • 「貧困なら○○するな」
  • 「若いんだから別の道がある」
  • 「楽したいだけ、贅沢したいだけ」
  • 「大学に行く価値なんかない、素直に働けばいいのに」
  • 「本当に頑張っている人に失礼」

では、本当に頑張って甘えていない人とは、いったいどんな人のことでしょうか。

朝から晩まで労働して、なんとかお金を稼いで、心身を病んでしまった挙句貧困に陥ってしまう、ワーキングプアの人々でしょうか。

若いのだから別の道が…という場合、具体的な別の道とは何なのでしょうか。

貧しいなら○○してはいけない、という決まりはあるのでしょうか。

本当に、たった少しの贅沢も許されないのでしょうか。

 

大学に行って勉強したくて、生きていくには住まいがそこしかなくて、稼ぐための手段が風俗しかないのなら、その手段を否定することは誰にもできません。

「作り話ではないか」という批判もありますが、むしろ作り話であったほうが余程いい社会です。

 

こういったコメントは、すべてその人の価値観の押し付けでしかありません。

→【ワーキングプア】年収200万円以下は嘘?生活にゆとりを持たせる2つの提案

 

「学歴は浮き輪みたいなもの」…いずれは手放さないといけなくなるものとして考える

学歴はすべてではなく、ただの浮き輪

2018年1月に、学歴について面白い捉え方をした、とあるお笑い芸人の言葉が話題になりました。

ロザン宇治原さんといえば、京都大学卒業のお笑い芸人として、クイズ番組などでもよく見かける顔ですよね。

その相方である管さんが、「学歴は人生を泳ぎやすくする浮き輪のようなもの」というコメントをしたのです。

管さんは相方の宇治原さんの勉強に対する姿勢を尊敬したうえで、いくつもの本を出版しています。

彼が勉強指南の本を出版する中で、次のようなコメントをしたことがありました。

  • 「社会に出れば、学歴はなくても成功する人はいる」
  • 「しかし自分に学歴はなくても、子どもには学歴を求める」
  • 「学歴という浮き輪があったほうが泳ぎやすい」
  • 「浮き輪のなかった親は、自分のような辛い思いはさせたくないから、子どもに浮き輪をつけさせようとする」
  • 「でもある段階で浮き輪を取らないと、泳ぐスピードが遅くなってしまう」

参考:http://www.sankei.com/premium/news/180106/prm1801060013-n1.html

 

つまり、学歴があったほうが世の中はぐっと泳ぎやすくなる。

けれど、いつまでもそれだけに縋っているわけにはいかない、ということですね。

記事中では最後、「浮き輪にずっと捕まっている状態だ」と笑い話にしていましたが、これはこの二人だからこそできる方法なのかもしれません。

 

学歴社会が叫ばれて久しい日本、学歴の有無によって自分の人生を悲観する方もいます。

学歴がなくても…とは言いますが、実際に成功を納めるのは圧倒的に大卒以上の方たちばかり。

ですが、「学歴はただの浮き輪でしかないんだ」という考え方は、学歴のある方も、ない方にとっても、人生を見直すきっかけになる言葉ではないでしょうか。

 

まとめ:高学歴貧困は根が深すぎる大きな社会問題。批判しているだけでは前には進まない

高学歴貧困について、いくらか具体例を見るだけでも辛い気持ちになります。

「こんなこと現実にありえるのか?」と疑ってかかり、「フィクションだ」と言い切ってしまう方もいるほどです。

しかし、フィクションや作り話であったほうがどんなに良いことでしょうか。

特定を防ぐために多少のフェイクを交え、話を膨らませていたとしても、全部が全部嘘だ、とは断定できませんよね。

こうした問題は一方的に批判するだけでは解消されません。

また、事情をよく知らないで適当なアドバイスをするだけでもいけません。

まずは日本における貧困の現況を受け入れることこそが、今の社会全体に求められている出発点なのではないでしょうか。

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