「世の中結局、お金がすべてだ」
普段から節約していたり、ギリギリの生活を送っていたりすると、どうしても考えてしまうこと。
絆や信頼や友情などはきれいごとで、結局金がないと生きていけない。
そんなことを痛感した経験を持ったことのある方も多いかもしれません。
例えば男女の関係、友達との関係、何においてもお金がないと継続できません。
世の中お金がすべてじゃない、という人はきっとさぞかし裕福な家庭で育ったのだろうと言う人もいます。
それでは本当に、「世の中はお金がすべて」なのでしょうか。
ここでは、「お金があるとできること」「お金があってもできないこと」について紹介していきます。
お金があるとできること。時間や健康、経験を手に入れるために必要なこと
「世の中お金がすべてじゃないと言うのは、お金に困ったことがないからだ」という意見があります。
確かに充分な貯蓄があり、何不自由なく育った人にとって、「お金が全てじゃない」と言うことは簡単です。
では裏を返して、「世の中はお金がすべてである」と、言い切ることはできるでしょうか。
お金があるとできることといえば?娯楽や趣味に費やすだけじゃない
では、普段当たり前だと考えている「お金があるとできること」を考えてみましょう。
- お金で生活をする
- お金で時間を買う
- お金で心身の健康を買う
お金で生活水準を上げる…お金がなくても生活はできる?
まず何より、「お金がなければ生活ができない」という大前提に縛られていないでしょうか。
日本では憲法第25条で「健康で最低限文化的な生活」という項目が保障されています。
- 家賃
- 食費
- 光熱費
- 水道代
- 携帯料金
しかし現代で必要最低限な生活を送るためには、上記の他にも沢山の費用が必要です。
収入が少なく、お金がない場合にはどれかを切り詰めて支出を管理しなければいけません。
高齢者であれば介護費用、子どもであればその時期に応じた教育費も必要になります。
1円もお金がない、という場合には、それに応じた対応をしてくれる機関に相談することが解決策となります。
極論を言えば、「お金がなくても然るべき機関に相談すれば、最低限の生活が可能になる」と言えますね。
※もちろん行政側の対応が悪く、全く対応してくれなかった、という意見もあります。
夜行バス、電車、新幹線、飛行機…お金で有意義な時間を買う
お金で買えるものとしてタイムイズマネー、つまり「時間」が挙げられます。
接客業をはじめとするサービス業も、いわば有意義な時間を買って利用している、ということ。
利用するタイミングやサービスの質も関係しますが、高いお金を出せばそれだけのものを得ることができます。
例えば、時間のかかる夜行バスでも、全席個室バスであれば高値がつきますよね。
特急電車や指定席つきの電車は高いですが、良い景色が見られたり、車内販売が行われたりします。
新幹線でものぞみやひかりでなく、各駅停車のこだまならある程度価格を抑えられます。
飛行機でもLCCを利用するか、国内便を利用するかでそのサービスは大きく異なります。
心身の健康を買う…娯楽や医療、いざという時の備えとして
貯蓄が充分にあることで得られる最大のものは、「心身の健康」ではないでしょうか。
旅行や趣味に費やせる自由なお金があるのは、何者にも代えがたい心のゆとりを生みます。
医療は制度さえあるものの、中身が複雑で、結局窓口では高額を支払う場面も少なくありません。
他にも、スポーツジムで運動したり、マッサージや施術を受けたり、エステを受けたり…。
いざという時の備えとして、毎月の保険料を延滞なく支払えることも「健康を買う」ことに繋がります。
「金が全てじゃねえが、全てに金は必要だ」
これは有名な漫画「ウシジマくん」の中の台詞です。
このように「お金があるとできること」は数知れず、世の中はお金がすべてだ、という意見の根拠はとてもしっかりしているように思えます。
では逆に、「お金があってもできないこと」はあるのでしょうか?
お金があってもできないこと。大切なのはお金そのものではない?
「お金があってもできないこと」と言われて、ぱっと何か思い当たることはあるでしょうか。
よく言われるのは、「お金をたくさん持っていても、天国へは持っていけない」ということ。
有り余る金額を手にしても、それを使う機会がなければ意味がありません。
お金があっても健康でなければ意味がない!アメリカの一例でわかること
2018年2月に、アメリカで51歳の男性が宝くじで1億円に当選。
本人はとても真面目な方でしたが、高額な医療費が気になって長く検診を受けていませんでした。
莫大なお金を手に入れた彼が検診を受けたところ、なんと末期ガンだったことが判明します。
結局宝くじ当選したあと、23日経って男性は亡くなってしまいました。
こうした事例は決して多くはありません。
しかし健康でなければお金を持っていても意味がない、「お金があってもできないこと」の1つと言えるでしょう。
参考:http://news.nicovideo.jp/watch/nw3262147
男女関係は「お金そのもの」にこだわられるわけではない!?
最近では合コンの種類も増え、「高学歴の人だけが集まる」婚活パーティーも増えてきました。
年収何千万円以上じゃないとイヤだ!という極端な声もありますが、男女関係はお金によって生まれるものなのでしょうか。
「お金がある」ということを突き詰めていくと、「お金があると色々な経験ができる」ということに繋がります。
例えばよくある「割り勘」のシーン。
- 全部奢ってもらう
- 端数まで数えた割り勘にする
- 大雑把に割って、少しだけ多めに払ってもらう
「彼氏なら奢ってもらって当然!」と考えている人でなければ、多くの人は3番を選ぶでしょう。
例えば誕生日や記念日などのシーン。
- プレゼントをもらう
- 二人で料理をする
- 少し高めのディナーを楽しむ
- ゆったりと二人だけで過ごす
お金があれば選択肢がぐっと広がり、お互いの意見を尊重しながら経験を共有できます。
「自分が誰よりも大切にされている」ことを具体的に示してほしい人にとって、お金そのものは重要ではありません。
お金があることによってもたらされる「経験」こそが大切、と言っても過言ではないでしょう。
お金があることは単純に贅沢ができる、というだけでなく、自由度が高く選択肢が増える、という点で重視されます。
裏を返せば、お金がなくなり選択肢が狭められることによって、生活水準が下がり、男女間の不仲が加速することも少なくありません。
しかし、もちろんすべての夫婦がこれに当てはまるわけではないですよね。
人を愛することはその人に関して責任を持ち、能動的に「愛そう」と思わないとできないこと。
例えどんなに裕福な夫婦であっても、別れる人はすっぱりと別れてしまうものです。
反対にお金の有無に関係なく、一生を添い遂げる人たちは決してゼロではありません。
このことからも、「世の中はお金がすべてでない」とは言い切れませんが、「結局お金がすべてだ」と断ずることも難しいと言えるでしょう。
まとめ:「1億円当たったら仕事を辞める?」人生はどう転んでも一度きり
この記事を読んだあなたは、「1億円を当てたら仕事を辞める?」という問いにどう答えるでしょうか?
今すぐにでも辞める、様子を見る、貯金してそのまま仕事を続ける…様々な回答が予想されます。
それでも生活環境はガラリと変わり、「お金がすべてだ!」という考えに至るかもしれません。
「世の中お金がすべてじゃない」というのは、極論で言うと綺麗事です。
結局お金がなければ生活できない、病院にも行けない、誰かを養うこともできない…。
アメリカで宝くじを引き当てた男性も、もっと早く病院に行けていれば早期発見に繋がったかもしれません。
それでも、お金がすべてだ、という考えを誰かに押し付けることはできません。
お金があってもできないことはたくさんあり、それらは何者にも代えがたいものだからです。